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世界の富裕層のスタンダードな投資術、ヘッジファンド

1.なぜヘッジファンドは低リスクで不況に強いのか?

投資について、多くの人がこのように捉えています。

「景気がよければ儲かり、景気が悪ければ損する」

多くの投資方法や金融商品は、そのようになっています。

ヘッジファンドは違います。景気が悪くても損しない、むしろ景気が悪いほうが儲かる投資でもあるのです。

1-1.かつて起こったリーマンショックでの暴落

2008年のリーマン・ショックで大きな損を出したという方も多いでしょう。「100年に一度の不況」と呼ばれる金融危機により、日経平均は大幅に下げました。
それまで1万数千円台に推移していたのが、一気に急落、7000円台まで値を下げました。

リーマン・ショックに限らず、金融危機はときどき発生しています。リーマン・ショック後もギリシャ危機・ユーロ危機(2010年)、バーナンキ・ショックによる新興国危機(2013年)、英国EU離脱危機(2016年)と、2年から3年の短いインターバルで世界的な金融危機がしばしば起こっているのです。

経済学者の中原圭介氏は、次のように述べています。「インターネットの普及などで、世界はつながりやすくなった。その結果、ある場所で起きたことの影響を別の場所でも受けやすくなったとも言える」と話し「今後はリーマン・ショック級の金融危機が頻繁に起こることも考えられる」

単純な分散投資では世界的な金融危機に無力

高岡壮一郎『富裕層のNo.1投資戦略』(総合法令出版)より

金融危機が発生し、株価も下落すれば不動産も、金や銀など金属も、石油も大幅に暴落という事態が起こっているのです。

「世界中、もしくは様々な資産に分散投資していればリスクも分かれて安心」
「上がるものと下がるものを同時に買っておけば、どちらかが下がっても対応できる」
そう考えている方は多いのですが、リーマン・ショックのときのように、すべてが大きく値を下げるような事態は発生します。分散しても意味がないことも多いのです。

1-2.なぜヘッジファンドは長期実績があるのか?

リーマン・ショックで株や債券などの伝統的資産が軒並み下がり、単純な国際分散投資では資金を守れないと思い知った機関投資家の資金が向かったのが、相場に左右されないヘッジファンドでした。

ヘッジファンドを運用するのは、「ヘッジファンドマネジャー」リーマン・ショックのような金融危機の中でも利益をたたき出すプロ中のプロであり、頭脳のオリンピックのチャンピオンと呼ばれている人たちです。
日本では東大、京大に進学するような天才、秀才は卒業後に医師かエリート官僚になりますが、アメリカやヨーロッパでは国のトップレベルの天才、秀才はヘッジファンドの世界に入る人がたくさんいます。
2014年のハーバード・ビジネススクールでは、ハーバードMBA卒業者の就職先として、ヘッジファンドはマッキンゼーなどのコンサルティング会社を上回る人気業界になっています。
天才たちがその頭脳をフル回転させる結果、日本の運用会社では見ることのできない高い運用成績を記録し、日本には存在しない「過去10年間以上にわたり年平均10%以上の運用実績」を有するファンドもたくさんあるのです。

なぜそこまで高い実績を長きにわたり残していられるのか?
先述したような本物の天才が運用に関わっていることのほかに、ヘッジファンドは「規制が少ない」ことが挙げられます。

自分で運用をせず、プロに運用を任せるタイプの金融承認には主に「投資信託」と「ヘッジファンド」があり、投資信託は国の許可を得ている分「運用するに当たってはこの資産は使用してはならない」といった、国から課されているさまざまな規制があります。
一方、ヘッジファンドは運用の内容に関する規制がほとんどないので、市場にある原資産でもっとも効果の出そうなものを効率よく組み合わせていくことができます。
投資信託では使用できない、非常にリターンの大きくなる資産で運用することも可能なのです。

加えて、ヘッジファンドマネジャーは自分のお金もヘッジファンドに組み入れていることがほとんどです。サラリーマンの運用担当者ならば、運用に失敗すれば怒られはしても損はしません。ヘッジファンドマネジャーは運用に失敗すれば自分も損する。ヘッジファンドマネジャー自身が投資家でもあるのです。そのため「必死さ」の次元が違います。それが運用成績に結び付いています。

1-3.ヘッジファンドが多用する基本的な手法1.空売り

ヘッジファンドは「空売り」を多用します。空売りとは簡単に言うと「株の値下がりで儲ける方法」です。

たとえば現時点の株価1万円のA社。さらに下がると予想して、生命保険会社などの「貸株」と呼ばれる株から借りて売却すると、現時点が1万円なので売却金額は1万円です。その後値下がりし9000円になった場合、市場でその株式を買い付けて借りた分を返済すると、差額1000円が儲けになります(株を借りる「貸株料」を保険会社などに支払う必要がありますが、ここでは割愛します)。

投資信託では空売りは基本的に規制の対象になっていて使用できませんが、ヘッジファンドは空売りを多用し、このような相場が下がっている状況でも儲けが出る可能性を追求します。

1-4.ヘッジファンドが多用する基本的な手法2.先物取引

また、「先物取引」もよく使われます。「将来のあらかじめ定められた期日に、特定の商品(原資産)を現時点で取り決めた価格で売買することを約束する取引」で、要は、相場が安定せず、将来的な値段がどうなるかわからないものを、どこかのタイミングで「○月○日にこれだけの数を、この値段で売買しましょう」と売り手と買い手で取り決めるのです。

実際の取引日に、そのときの相場が以前に取り決めた金額よりも、高かったならば買い手が得、安ければ売り手が得をする、それが先物取引です。
これも投資信託では基本的に規制の対象になっていて使用できない手法です。

これらの取引をうまく活用すれば、不景気時、相場が下がっていても利益を出していくことができます。ヘッジファンドは、このようにあらゆる手法を駆使してどんなときもリターンを出していくのです。

ヘッジファンドと一口に言っても、その種類はたくさんあります。とことん安全、確実を目指し、リターンは少しでよいというものから、リスクを取って大きな運用成績を目指すものまで、様々です。
株で儲かる銘柄を選ぶのが大事なように、どのヘッジファンドを選ぶかや、どんなヘッジファンドマネジャーが運用しているのかがとても重要です。

1-5.サブプライムで600%150億ドル儲けたポールソン

世界を襲う金融危機で数多くの銀行や団体が運用成績どころか存続のために奔走するなか、「金融史に残る最高」とまで呼ばれるトレードを成功させた人物がいます。
このトレードは2007年末までに150億ドルの利益を生み出し、アメリカの連邦議会は、ヘッジファンドが金融市場に影響を与えていることを痛感し、ヘッジファンドについて学ぶことにしました。そして、このトレードを成功させた人物の、規制や税制改革に関する提案に耳を傾けることにしたのです。

その人物の名は、ジョン・ポールソン。フォーブスが発表した億万長者ランキングで170位、資産額は79億ドルです。

2007年、ポールソンは、住宅不動産市場がバブル状態と感じていました。今の日本のように、不動産価格が上がりすぎている。
どうしてこれほどにも上がるのか調べた結果、住宅ローンは「プライム」「ミッドプライム」「サブプライム」に分かれていることがわかり、「1兆ドルもの証券化されたサブプライムローンが発行されており、この分野は崩壊する可能性が高いという結論に至った」
そこでポールソンは250億ドルほどサブプライム証券をあらゆるファンドで購入、それらの証券の価値が下がってくると空売りを開始し、このトレードから合計150億ドルの利益を得て、ポールソンの会社はその年600%もの上昇を記録したのです。

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